こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。
私は2022年4月、うつ状態になり休職しました。また、前職ではストレス過多で思い悩む事が多かったです。双極性障害と医師から診断されたこともあります。
また、自分の性格からも、「死とは?」「生きる意味は?」と考えることが多かったです。
ただ、最近そういったつらい状況を抜け出しつつあり、生きる意味について整理がついてきたため、ここでまとめておきます。
- 「生きる意味がわからない」「生きるのがつらい」と思っていた私が、役に立った言葉や考え方
- ふゆこの思う「生きる意味」
- ふゆこの思う「死生観」
人の考えは変わるものですので、あくまで2024年11月時点でのふゆこの考えに過ぎません。気が向けば2025年版なども作っていきます。
死生観は人によって違って当たり前のものです。
また、自分とは違う意見が大変参考になります。「自分はこうだなあ」など、X(Twitter)やYoutubeのコメント欄でご意見をいただけると嬉しいです。
今回のようなテーマの場合、希死念慮が強い方や頻繁な自傷行為がある方は病状悪化の恐れがありますので、記事を読まないようご注意ください。
※「生きる意味」をテーマとする精神科医の方のYoutube動画では、↑のような注意文が冒頭に表示されていたため、念の為私も上記のような表示をしています。
心理学・人生観的な側面から
「こう捉えると良いよ」的な話について、中でも自分にとって響いた言葉や考え方について紹介します。
「死にたい」のではなく「生まれ変わりたい」
現実がしんどくて「生きる意味がわからない」「自殺ってアリなのかも」と思っていた頃に
死にたい人は、「現実を全て捨てて、新しい自分に生まれ変わりたい」のでは?
という指摘をどこかでみました。X(元Twitter)か何かで見た覚えがあります。
この言葉と出会った時、私は「新しい自分に生まれ変わりたい」と思う自分に気づきました。死よりも自分を変えることに意識が行くきっかけになりました。
結局、目の前が辛いから「生きる意味」とか考える
私の場合「生きる意味ってあるのかな」という疑問が出てきたのは、日々がしんどかったからでした。
- 本当に「生きる意味」の探究をしたいのではない
- 目の前の現実が辛いから、目的がないのに生きるのがつらい
- 生きる意味もなく、ずっとつらいなら、地獄だ
結局、効果があったのは以下です。
- 精神科医の指示通りに睡眠や散歩や日光を浴びるなどをやる(セカンドオピニオンも大事ですが、基本は医師の言うことを聞く)
- 効果が出るのには時間がかかるので、数ヶ月ゆっくりただ生活する
一番辛かった時期は、「問題解決のための行動」すらもつかかったです。
お笑いを見て爆笑しようとしても「こんな自分が楽しんで良いはずがない」と考えてまた辛くなったりしていたので、「今この時を楽しくしよう」と努力しても結局辛いんですよね。なので、ただ淡々と生活するのが大事でした。
そうやって、目の前の楽しいことを楽しいと思える自分になったら、徐々に楽しんでいく。徐々に問題解決のための行動を増やしていく。
「マズローの欲求階層」というものがありますが、
- このピラミッドをゆっくり下から実現していく
- 短期的問題(1年以内の生きるか死ぬか、精神的ストレス)を解決
- 長期的問題(主体的に人生でやりたいことは?夢は?など)に目がいく
という段階を踏んで、ようやく「人生でやりたいこと」「自分の使命」的な「人生の意味」に目がいくようになった実感があります。
自己実現としての「人生の意味」
そうやって少しずつマズローの欲求階層の下の方を満たした今、私は「自己実現としての人生の意味」をやっと考え始めることができるようになしました。
と書くと大層な感じがしますが、たいしたことはありません。
- 毎日犬が可愛い
- 家族・親友との時間が楽しい
- 芸人さんの動画で爆笑するのが楽しい
- 読書で新しい知識を得るのが楽しい
- Youtubeで解説するのが楽しい
- 誰かの役に立つと嬉しい
こういう、「日々の楽しさの積み重ね」が人生観的な意味での私の生きる意味です。
いま私が「生きる意味ってなんなんだろう」と思い悩まないのは、結局「毎日が楽しいから」という単純明快な理由です。
夢は、「以前の自分のように、お金や仕事のストレスで悩む人を救いたい」です。
生物学・脳科学的な側面から
一方で、生命の根源や脳の仕組みという側面から考えると、「生きる意味はない」というのが現状での私の結論です。
要点は以下です。
- 人間はタンパク質でできた機械である
- 脳はかなり「いい加減」
- 自分を「人間」というある種の習性をもった動物と捉え、活かす
人間はタンパク質でできた機械である
奈良先端科学技術大学院のページには、「私たち人間をはじめ、あらゆる生物を動かしているのは、タンパク質でできた「分子機械」です。」と書いてあります。
※これはこの大学院特有の解釈というわけではなく「機械論的生命観」という、一般的な生命の捉え方の一つです。「動的平衡」という他の捉え方もありますので気になる方は調べてみてください。
現在、人間の成り立ちは完全に解明されているわけではありません。しかし、
- 脳が働くとき、ニューロン同士の電気信号のやりとりが起きている
- 筋肉は、アクチンとミオシンという2つの筋肉繊維が滑り込むことによって縮む
などの、「たんぱく質やアミノ酸」を構成要素として起こる「現象の積み重ね」が人間・動物の生命活動を形作っていることは明らかです。
厳密には、人間や動物は自然によって「発生」したものであり、今世の中にある機械は人間によって「設計」され、意図して作られたものです。
そういう意味では、人間は機械ではありません。ここでは「人間は、タンパク質で構成されたパーツと、現象の積み重ねに過ぎない」という意図で「人間はタンパク質でできた機械である」と表現しています。
つらい時、「生きる意味ってなんなんだろう」と思い、科学的な側面から調べたところ、RNAに辿りつきました。
RNAとは、リボ核酸という物質のこと。
生命の遺伝情報が塩基配列として記録されている。人体を含む生物の細胞核や細胞質の中にある。
中学生の頃、理科で習った覚えがある方が多いと思います。らせん構造のやつです。
私たちの祖先の大元は、約40億年前に生まれたこのRNAという物質と言われています。RNAが自己複製を始めたことで、
- 自身のコピーを作る
- 一定の確率で突然変異体も生まれ、多様性が生じる
- 環境に応じて適した個体が生き残る等により、進化・淘汰が生じる
といったことを繰り返し、現在様々な生物が地球上に生きています。(参考:生物物理学会)
※上記は「RNAワールド仮説」と言い、多くの科学者に支持されています。しかし「100%合っている」と証明されたわけではなく、生命の起源についてはまだ詳細は明らかになっていません。
これを調べた時、
「自分って、『今日雨が降る現象』と同じくらい、自然発生しただけのモノなんだな」
「今つらいと思う悩みも、自分の脳にある電気信号の働きなだけで、特に意味はないんだな」
と思いました。
脳はかなり「いい加減」
「生きるのがつらい」と悩む自分の意識があって、だから「生きる意味はあるのかな」とか考えたりするわけです。
でも、その「意識」って実は「自分がコントロールしているもの」というよりは、いい加減に後付けで作られたモノだったりします。
ここで紹介したいのは「分離脳」の患者に対する実験です。
左脳と右脳のつながりが、病気などによって分断された状態。
左脳と右脳が完全に分断されると、左右の脳は個別の知能と意思をもつことになる。(参考:分離脳から学ぶ「欠損を埋めようとする」ヒトの心理)
分離脳の患者は、右脳と左脳で情報交換ができない状態です。
右脳と左脳の大まかな役割は以下です。
- 左脳:言語能力を司る(→分離脳患者は左脳で考えたことのみを話す事ができる)
- 右脳:視覚、聴覚などを司る
- 左脳でも右脳でも、体を動かす事ができる
その上で、以下の実験をしました。
- 分離脳患者の左目だけに、「笑え」と書いた文字を見せる
- 左目の情報を受け取るのは右脳のみ。右脳で「笑え」という文字を受け取ったということになる
- 運動は右脳でも左脳でもできるので、「笑え」と言われた患者は「ハハハハ…」と笑った
- 患者に「なぜ笑ったのですか?」と質問すると…
- 患者は言語能力を司る左脳で回答しようとするが、そもそも左脳は「笑え」という指示を知らないため、「わからない」と回答するはず
- しかし実際は「だって、あなたが面白いことを言うから」と回答した
「歩いてください」「頭を掻いてください」などの指示をしても、患者は「ジュースを取ろうと思って歩いた」「かゆいから掻いた」と回答します。
脳は、起きてしまった行動や状態を、後からうまく理由づけして説明します。事実でなくとも本人は「だって、あなたが面白いことを言うから」と認識しているわけです。
この分離脳に関する実験について知った時、私は「悩む意味ってないんだな」と思いました。
厳密には、対策を考え、行動する意味はあります。
ただ、深くうだうだ悩んだところで得られるものがないので、メリットが薄いなと思いました。
自分を「人間」というある種の習性をもった動物と捉え、活かす
人間は、散歩や睡眠、食生活の改善で「なんだかよくわからないけど明るく」なったりします。もちろん、場合によっては投薬治療も必要ですが、そこは医師の判断によります。
- 人間はタンパク質でできた機械である
- 脳はかなり「いい加減」
こういった事実や考え方を知り、もう少し自分の頭の中にある「つらい」といった実感や、「もっとこうすればよかった」などの後悔、もやもやを、軽く捉えて良いのでは?と思えるようになりました。
うだうだ考えていないで、自分にできる「散歩や睡眠、食生活の改善」を行って、
とりあえず「なんだかよくわからないけど明るく」なろう
なんだかよくわからなくても、明るくなって良いんだ
と思えたのが、この分離脳の実験結果やRNAについて知ったからです。
ヒトデさん著の「幸せなFIRE」の解説でも書きましたが、人間の幸せは社会的なものです。
ニンゲンは社会を作って助け合って生きている以上、その社会に対して何か貢献することを幸せに感じるようにできているという話です。
それがニンゲンの本能なんです
「1万回生きた猫が教えてくれた幸せなFIRE」より引用
「犬や猫の習性」があるように「人間の習性」もあるので、そういった人間の特徴を把握して、うまく利用して対策していくのが大事なのかなと思います。
そして、その習性について熟知している専門家(医師、心理士など)の力を借りるのも効率が良く有効です。
まとめ:死生観
一応、現在の科学では死後の世界は証明されていません。
私はたまたまRNAという「自己複製したり突然変異で変化する特徴」をもって発生した先祖から進化した、発生しただけのモノです。
死んだら脳が機能しなくなり、意識も消えます。直感的にはめっちゃ怖いですが、それが運命です。
でも、まあ元々ただのモノなので、元に戻るだけとも言えるかもしれない。
なので、どうせ死ぬなら毎日楽しもう。できるだけ、周りに幸せ・楽しさをばら撒いてから死のう。
そのうち目が見えなくなったり、脳機能が定かでなくなる前に、できるだけ絵を描いたり、情報発信をしよう。
日本人の死因に関する調査結果から考えれば、ほぼ、ガン・心疾患・老衰・脳か肺の疾患で死ぬわけです。なのできっと私もこれが理由で死にます。事故などもあり得ますが、まあとにかく死ぬわけですね。
- 138億年前、ただのエネルギーが揺らぎによって粒子と反粒子を生んだ
- 粒子がたくさん分裂や結合を繰り返し、46億年前に地球になった
- 地球上の粒子が、最初のRNAを産んだ
- コピーと変異を繰り返し、地球上の食べ物と親の遺伝子が、私という人間を作り出した
- いつか分解されて地球上の大気や土の一部になる
- 一部は宇宙まで行くかも※大気中の水素や酸素は、宇宙に放出されています(大気散逸)
- 何億年後、自分だったモノは形を変えて何かの構成要素になっている
こういった、大きな流れの一部として、「人間」「私」という枠を担っている。宇宙から「私」だけを今の一定期間、お借りしている。そんな感じの感覚です。
以前は「死ぬのがただ怖い」と考えていたのですが、「自分の人生を物語として捉える」ことを始めたら、「格好良く死にたいな」「格好悪く死んでも、それはそれで面白い」的な、死に対するポジティブな向き合い方もできるようになりました。
↓参考:物語思考
…なんてこと、当たり前にみんな考え済のことで、実はブログ記事化するほどでもない事柄だったかもしれません。
あるいは、変な方向性に偏った考え方かもしれません。「大丈夫なのかな、この記事」という不安もあります。
とはいえ新たな試みということで、今回は自分の考えについてまとめてみました!