こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。
最近、「アクティブ投資」をオススメする記事が出てきました。
例えば↓のように、「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に勝っています。
こちらのランキングは全て、新NISAの「成長投資枠」の対象の投資信託です。
「アクティブ型の投資信託が勝っている」という結果を知ると、↓のように思う方もいらっしゃると思います。
あれ?S&P500よりもアクティブ型投資信託の方がリターンが高かったの?
インデックス投資が最強なんじゃなかったの!?!?
新NISAの成長投資枠は、この野村の「世界半導体株投資」ファンドを買った方が儲かるのかな…?
そこで今回は、以下について解説していきます。
- アクティブ投資って何?
- アクティブ投資がオススメされる裏側
- 結局どうすればいいの?
私は4年前から投資を始め、現在はブログ・Youtubeで初心者さん向けの解説をしています。今でこそ、解説をすることができるようになりましたが、最初は
「株価って何?」
というレベルで無知でした。
ですので、ここまでの話で「アクティブとかインデックスって何?ついていけないかも…」と不安な方も安心してください。
初心者さんが損をしないために、わかりやすく解説していきます。
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最近の「アクティブ投資」ニュース
最近、アクティブ投資を推奨するような記事がいくつか出てきました。そういった記事の主張は、だいたい以下のような感じです。
- インデックス投資がよくオススメされているが、成績上位はアクティブ投資
- 無闇に「すべてのアクティブ投資がダメ」と判断するのは早計
- アクティブ投資には手間が掛かっているため、コストが多少かかるのは当然
- コスト以上にリターンがあるのであれば、コストが多少高くても良いはず
そして、私の結論がこちらです。
- 投資初心者さんにアクティブ投資はオススメしない
- アクティブ投資はインデックス投資に9割勝てない
- 一部のアクティブ投資がインデックス投資に勝つのは当たり前
- 問題は「どのアクティブ投資が勝つのかわからない」こと
私はアクティブ投資を100%否定しているわけではありません。
しかし、投資初心者さんにはオススメしません。それは、成功する期待値が低いからです。
詳しく解説していきます。
インデックス投資・アクティブ投資とは?
インデックス投資とアクティブ投資の比較表がこちらです。
「指数」「銘柄」…単語の意味がわかりません!!!
やっぱり投資って難しいんだ!もう終わりだあ!
落ち着いて!わかりやすく解説するから安心してください!
株価指数とは、取引所全体や特定の銘柄群の株価の動きを表すもの。(引用元:SMBC日興証券)
S&P500、TOPIX(東証株価指数)、日経225(日経平均株価)などが代表的な指数。
「指数」は普段使わない言葉なので難しいですよね。
「目安」という理解をしても良いかもしれません。
例えば、S&P500は米国の主要企業500社なので、「最近のS&P500指数の値動き」を見れば「米国株の最近の雰囲気」がわかるよね、といったイメージです。
株式投資をする対象の企業名のこと。
例)
Q.「S&P500の中で一番比率が大きい銘柄ってなに?」
A.「Appleですね。」
アクティブ投資では、インデックス投資の成績を上回る運用を目指します。
- 指数(インデックス)を上回ることを目指す
- テーマに沿った銘柄を、プロのファンドマネージャーが選ぶ
- そのため、手数料が高い
例えば、全世界株インデックスファンドは以下のようなイメージです。
そして、アクティブ投資は以下の黒枠部分の様なイメージです。
アクティブ投資をオススメしない理由
冒頭で出した日経新聞の記事では、1位が「アクティブ型投資信託」でした。
そして、こういったアクティブ投資の記事では、大抵以下のように「アクティブ投資ではこんなに資産が増えますよ」というアピールがされています。
↓こちらはJ.P.Morganの「JPMザ・ジャパン」というアクティブ型投資信託のパフォーマンスです。
これを見て、「アクティブ運用、めっちゃええやん…」と思った方は要注意です。
その理由はこちらです。
- アクティブ投資はインデックス投資に9割勝てない
- 必ず成績の良いグループはあるが、予想できない
- アクティブ投資はコストが高い傾向にある
順番に解説していきます。
アクティブ投資はインデックス投資に9割勝てない
アクティブ投資をオススメしない1つ目の理由は、「アクティブ投資はインデックス投資に9割勝てない」からです。
「敗者のゲーム」という、100万部突破の投資の名著には以下のように書かれています。
15年間のプロのマネジャーの成績を見ると、90%はインデックス投資に及ばない。さらに、勝っているマネジャーの成績も時間とともに確実に低下する。このため、儲けようとしてアクティブに売買すると、「敗者のゲーム」となる。
引用:敗者のゲーム
さらに「株式投資2023 不安な時代を読み解く新知識」という本にはこんなデータもあります。
ということで、データ上「過半数以上のアクティブ投資はインデックス投資に勝てない」という事実があります。
↓資産を増やすためにオススメの書籍はこちら。
成績の良いグループはあるが、予想できない
アクティブ投資をオススメしない1つ目の理由は、「アクティブ投資はインデックス投資に9割勝てない」からでした。
ここで、以下のように思う方もいます。
アクティブ投資はインデックス投資に9割勝てないのか…
じゃあ、勝てる1割を当てればいいんだ!
だって、野村の「世界半導体株投資」はS&P500に勝ってるんでしょ?
ここで残念なお知らせなのですが…そんな予想は当たりません。
アクティブ投資をオススメしない2つ目の理由は、「必ず成績の良いグループはあるが、それを予想できない」からです。
例えば、全世界株インデックスの中身を見ると必ず、以下の2つのグループに二分することが出来ます。
- リターンが高かったグループ(例:2010年代は米国ハイテク株など)
- リターンが低かったグループ(例:2010年代は新興国株など)
つまり、俺か、俺以外か。
リターンが高かったか、低かったか。
全世界株インデックスは、この2つのグループ両方に投資をするため、2つのグループの平均のようなリターンになるわけです。
つまり、「リターンのランキング」を作成したときに
- 「勝ったグループ」に投資をするアクティブ型投資信託が1位になる
- 市場全体に投資をするインデックス型投資信託が中堅になる
- 「負けたグループ」に投資をするアクティブ型投資信託が最下位になる
となるのは当たり前なんです。
「右足を出して左足を出すと歩ける」という事実並みに当たり前なんです。
ここで問題なのは、「どのグループが勝つのか?」「どのタイミングで勝つのか?」が予想できないことです。
例えば、2010年代はGAFAMがメチャクチャ成長しました。GAFAM最強伝説でした。
GAFAMはGoogle、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftの5社のことです。GAFAMなしでは2010年代のS&P500の成長はなかったと言われています。
つまり、
- 2010年にS&P500(インデックス)に投資するよりも
- GAFAMだけに投資(アクティブ投資)する方が儲かった
ということです。
問題は、これが結果論であることです。2023年の今はGAFAMが強かったことなんて常識ですが、2010年の頃は「まだわからない未来」でした。
2010年の自分が
- GAFAMが伸びることを予想できたか?
- 頑張って貯金した100万円を、思い切ってGAFAMのみに集中投資できたか?
- GAFAMを買ったとして、一時的に他の銘柄の方がリターンが高くなったとき、持ち続けられたか?
を考えてください。
個人的には不可能だっただろうな、と思います。
もちろん、こういった集中投資をした上で当てた勝負師は世の中に存在します。しかし、多くの凡人(私も凡人です)は不可能なはずです。
ということで、「必ず成績の良いグループはあるが、それを予想できない」がアクティブ投資をオススメしない2つ目の理由でした。
アクティブ投資はコストが高い
日本のアクティブ型投資信託は、コストが高い傾向にあります。
- インデックス型投資信託:年率0.1〜0.5%
- アクティブ型投資信託:平均で年率1.6%
- 最近話題の日本のアクティブETFは年率0.4125%〜0.99%
参考:ダイヤモンドZAi
年率コストは、実質的な年率リターンを引き下げます。
例えば、
- 信託報酬年率1.0%の場合
- 信託報酬年率0.1%の場合
を比較すると、以下のように差が出ます。
インデックス投資の年率平均リターンが5%〜7%と言われています。
つまり、「リターンのうち14%〜20%を減らす悪魔」それが「年率コスト1%」なんです。
なので、投資信託のコストに関しては「年率1%なんてあり得ない。年率0.1%のコストならまあ許してやろう」くらいのテンションでいた方が良いです。
日本のアクティブ型投資信託の問題点
さらに、そもそも
- 日本の投資信託は高すぎる上に
- 内容が大したことないぼったくり投資信託も沢山ある
というのが現状です。
以下は日本と米国の信託報酬の比較です。日本の方が約5倍も高いんです。なんてこった。
- 米国の投資信託:信託報酬の平均は年率0.28%
- 日本の投資信託:信託報酬の平均は年率1.53%
さらに、金融庁の資料には以下のように書いてありました。
アクティブ運用を行うとしながら実質的にはインデックス運用に近いファンド(クローゼット・トラッカー)の問題が指摘されている。
これらのファンドは、超過収益の獲得を運用方針に掲げ、高めの信託報酬を徴収するにもかかわらず実際にはインデックスファンドと変わらないポートフォリオ運用に終始している可能性がある。
つまり、
- インデックス指数にほぼ連動しているから、実際の人件費はインデックス並みに低い
- 100%アクティブ運用をしている場合のコストを顧客に要求している
という、「運用会社目線ではウハウハ」「顧客目線では最悪」なぼったくり投資信託が紛れ込んでいます。
ですので、例えば経済評論家の山崎元さんは「投資信託の99%は投資に値しないクズ」と言っています。
良いアクティブファンドもある
とはいえ、全てのアクティブ型投資信託が悪いとは私は思いません。
例えば、米国の「VIG(米国増配株式)」というアクティブ型のETFがあります。
私はVIGは
- コンセプトがはっきりしており、中身がある
- コストが低い(信託報酬:年率0.06%)
- つまり、ぼったくり投資信託ではない
- ポートフォリオの一部としてはOK
と考えています。
↓VIGについて知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
VIGの様な、しっかりしたアクティブ型投資信託はかなりアリです。
しかし、以下のような現実もあります。
- 初心者さんからしたら、どれが「良いアクティブ型ファンド」なのか分からない
- 「良いアクティブ型ファンド」を探す手間や時間がもったいない
だったら、シンプルに米国株や全世界株インデックスで良いのでは?
というのが、私の結論です。
凡人こそインデックス投資
まとめ:我々凡人が勝てる期待値が高いのはインデックス投資です。
- 投資初心者さんにアクティブ投資はオススメしない
- アクティブ投資はインデックス投資に9割勝てない
- 一部のアクティブ投資がインデックス投資に勝つのは当たり前
- 問題は「どのアクティブ投資が勝つのかわからない」こと
今後も資産形成に役立つ情報をわかりやすく解説していきます!
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