こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。
私は4年前から積立NISAを開始し、年収350万円・貯金40万円から資産1000万円を達成した方法について「節約オタクふゆこ」チャンネルで発信しています。
SBIアセットマネジメントから、日本を含む先進国・新興国の全世界の高配当株に投資ができるSBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型)が発表されました。
ちなみに、この記事はSBI証券の案件記事ではありません。
こちら、信託報酬(コスト)が年率0.0550%と非常に低コストのため、注目されています。新NISAの成長投資枠に登録予定です。
- SBIから出た高配当株の投資信託ってどうなの?
- 投資初心者はどうすれば良いの?
- S&P500よりも儲かるの?
- オススメなの?
投資をやるなら、人気No.1とNo.2のSBI証券と楽天証券がオススメです。初心者が投資をやるなら、このどちらかにしておけばまず間違いはないと言われています。
- SBI証券
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SBI証券で高配当株の投資信託が発表
今回紹介する「SBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型)」の内容はこちら。
日本を含む、先進国・新興国の高配当株に投資ができる投資信託です。
「信託報酬」「設定」「決算日」って何?
専門用語が沢山あって、よく分からないよ!
という方のために、以下に用語を解説しておきます。
従来の時価総額型の指数のように市場全体の平均や値動きを代表する指数ではなく、財務指標(売上高、営業キャッシュフロー、配当金など)や株価の変動率など銘柄の特定の要素に基づいて構成された指数。
中長期的に市場平均を上回るようなパフォーマンスを期待する指数として、年金運用やETF(上場投資信託)などの連動指数として採用され始めている。スマートは賢い、ベータは市場平均連動性を意味する。
引用:野村證券
投資信託の管理・運用のために運用会社に支払うコスト。「自分が投資した金額の〇〇%」といった形で、毎日自動で支払われます。
SBI全世界高配当株式は、信託報酬が年率0.0550%と、投資信託の中では最安です。※2024年9月現在
投資信託の運用が始まる日。
SBI全世界高配当株式は、2024年10月1日が設定日(=運用開始)です。
投資信託の決算が行われる日。決算日には
- 運用報告書の公開
- 分配金の支払い
などが行われます。
SBI全世界高配当株式は、2、5、8、11月に配当金が出ます。
SBI全世界高配当株式は、配当利回り4.00%です。
これは、100万円投資をした場合、年間4万円の配当金が出るという意味です。
あくまで、2024年8月26日時点で4%の配当利回りであり、配当金が今後増減する可能性は十分にあります。
SBI全世界高配当株式は、非常に低コストな上に年率4%近くの配当利回り!ということで話題です。
- 低コスト(ここまで低コストで、全世界に分散できる高配当株ファンドはない)
- 気軽に地域分散・多くの銘柄数への分散をしつつ、高配当株投資ができる
しかし、コストや配当利回り、投資内容について気をつけるべき注意点もあります。皆様が損をする可能性を減らすために、一個ずつ解説していきます。
「SBIは手数料の低いサービスや投資商品を次々と出すけど、なにか裏があるんじゃないの?」と思った方向けの記事が以下↓です。
SBIアセットマネジメントやSBI証券が低コスト商品を出し続ける理由について、解説しました。
注意点・デメリット
SBI全世界高配当株式の注意点とデメリットはこちらです。
- 資産額を増やしたいならインデックス投資の方が合理的(有利)
- タコ足配当の可能性がある
- 配当利回り4%がキープできるかは未知数
- 隠れコストがどうなるかは未知数
- 地域ごとの比率は不明
- 投資先の銘柄数は不明
一個ずつ解説していきます。
資産額を増やすならインデックス投資
そもそもなのですが、資産額を増やしたいのであれば、高配当株ではなくインデックス投資の方が合理的だと言われています。
- 専門知識がほとんど必要ない
- 最適解と言われている
- タイミングを考えなくて良い
- 税制優遇を受けやすい(新NISAの積立投資枠や、iDeCoの投資対象になっている)
- 再投資の手間が必要ない(投資信託の場合)
以下は、種類が違う投資方法です。
- インデックス投資
- 高配当株投資
私は高配当株投資をやっていますが、資産形成のメインはあくまでインデックス投資です。資産全体のうち、6割くらいがインデックス投資で、残りの4割が高配当株と現金です。
↓私の投資の内容はこちらで公開しています。
そんな中で、なぜ私は高配当株投資とインデックス投資を両方やっているのか?というと、世間的には以下の2つがよく言われていることだからです。
- 資産額を増やしたいならインデックス投資
- 安定収入を確保したいなら高配当株投資
インデックス投資派と高配当投資派の意見はそれぞれありますが、私個人はどちらも納得できる意見だと考えています。なので、両方やってみよう!というのが私のやり方です。
資産形成期には、効率の良いインデックス投資が重要です。期待できる利回りもインデックス投資の方が高いです。
一方で、資産を取り崩す時期には高配当株投資による配当金が、日々の生活を豊かにしてくれます。
「FIRE(経済的自立と早期リタイア)」「健康」「自由」などをテーマに資産形成をしている私としては、両方とも大事に思えました。
高配当株投資のメリットは以下の通りです。
- ほったらかしで配当金が貰える
- 増配&株価上昇の可能性も
- じぶん年金になる
- 心理的に長期投資しやすい
対して、高配当株投資のデメリットは以下の通りです。
- インデックス投資の方が合理性は高い
- 低成長株が多く、売却益は狙いにくい
- 減配リスクがある
- 機会損失がありそう(ふゆこの実体験ベース)
「機会損失」とはどういうことか?というと
高配当株投資では、タイミングを多少考える必要があります。
- 相場が下落した時に買う
- 配当利回りが上がった時に買う
そのため、余剰資金を現金のまま保有している期間が長いです。要は、機会損失があります。
一方で、インデックス投資では余剰資金をひたすら毎月積み立てていけば良いので、機会損失が発生しにくいです。手間もかかりません。
こういった事情をトータルで考えると、以下のような印象です。
- インデックス投資は万人にオススメしやすい
- 高配当株投資はちょっと難易度が高い。勉強する気がある人向け
もちろん、以上は私の所感なので、人によって考え方は異なると思います。
ただ、新NISAのつみたて投資枠対象ファンドも、うち約8割がインデックス型の投資信託です。高配当株ではありません。
なので、一般的にもインデックス投資のほうが万人にオススメしやすいかなと思います。
以上のような理由から、1つ目の注意点として「資産額を増やしたいならインデックス投資の方が合理的」という事実について触れました。
↓インデックス投資の基本についてわかる解説記事はこちら。
タコ足配当の可能性
SBI全世界高配当株式への投資を検討する中で、最も注意したいことがあります。
それがタコ足配当です。
SBI全世界高配当株式の有価証券届出書には「場合によっては分配金が実質的な元本の一部払戻しに相当する場合があります。」と書いてあります。これはタコ足配当の可能性があるということです。
分配金の出る投資信託で注意しなければならないのは、以下のような事態に陥ることです。
- 配当金が出て安心していたら
- その配当金は元本を取り崩していただけだった(タコ足配当)
- 値上がり益+分配金のトータルで見たら、利回りがそんなに高くなかった…
もちろん、SBI全世界高配当株式がタコ足配当をやらない可能性も大いにありますが、注意が必要です。
とにかく、投資をするにしても中身を理解するのが大事です。
ちなみにETF(上場投資信託)では、タコ足配当はできない決まりになっています。
「タコ足配当を避けたい」「投資信託で手間をかけずに高配当株投資をしたい」この2つを両立させたい場合、以下のようなETFに投資をする方が安心です。
- 米国高配当株は、ETFであるVYM、SPYD、HDVなど
- 日本高配当株は、日経高配当株50ETFなど
配当利回り4%がキープできるかは未知数
資料によると、SBI全世界高配当株式の配当利回りは4.00%です。
ただ、この配当利回りがキープできるかは未知数です。あくまで、2024年8月26日時点でモデルポートフォリオの配当利回りが4%ということであり、配当金が今後増減する可能性は十分にあります。
投資先の企業が増配を決めるか・減配を決めるかは未来のことですので、確実なことは誰にもわかりません。
ここで大事になってくるのがSBI全世界高配当株式が「安定配当を継続的に出せる企業を選べているのか?」「どういう中身になっているのか?」です。
投資対象はそれぞれ以下のようになっています。
以下のマザーファンドの投資内容については現状、情報がありません。
- SBI米国高配当株式マザーファンド:SPYDやVYMではない(似た内容にはなるかも)
- SBI欧州高配当株式マザーファンドⅡ:SBI欧州高配当株式とは異なる内容
- SBI新興国高配当株式マザーファンド
要は、米国・欧州・新興国の高配当株の内容はわからないということです。
日本株に関しては内容が公開されていますので、以下で解説します。
日本株の中身
日本株に関しては、「SBI日本高配当株式マザーファンド」とあります。これは、既に運用が開始されている「SBI日本高配当株式」と同じマザーファンドです。
「SBI日本高配当株式」の投資先は79銘柄(2024年7月31日現在)で、投資比率の大きい上位30銘柄は以下です。
この投資内容について、個人的には以下の感想です。
- 銘柄数:79銘柄に分散しており、十分
- 業界分散:「建設業」に11.93%と、偏りが気になる
- 銘柄内容:個人的には投資したいと思えない銘柄の方が多く、いまいち
日本高配当株を個別株でやろうとすると
- 1銘柄ごとの財務を確認
- 1銘柄ごとにタイミングを考えて投資
- 自分でバランスの良いポートフォリオを作成
など、やることが沢山あって大変でもあります。
なので、SBI日本高配当株式やSBI全世界高配当株式への投資で、手間をかけずに高配当株投資を初めてみるのもアリなのかなと思います。
そもそも超低コストですし、私の「いまいち」という感想が合っているかは分かりませんしね。
隠れコストがどうなるかは未知数
SBI全世界高配当株式の信託報酬は年率0.055%と、非常に低コストです。
ただ、実際には信託報酬以外に様々な管理コスト(隠れコスト)がかかります。
(総経費率)=(信託報酬)+(隠れコスト)
隠れコストは、投資信託の運用が始まってから「運用報告書」で明らかになります。この運用報告書は、運用開始から早くても半年後に発行されます。
つまり、実際にSBI全世界高配当株式に投資をした場合の総コストは、半年以上経たないと明らかになりません。
そのため、隠れコストがどうなるかは、現段階では未知数です。
参考までに、SBI日本高配当株式、SBI欧州高配当株式の総経費率と信託報酬の比較を書いておきます。
SBI全世界高配当株式は、欧州高配当株式も含んでいます。
そのため、隠れコストだけでも0.151%かかってしまう可能性もあるのでは…?というのが個人的な予想です。
地域ごとの比率・銘柄数は不明
SBI全世界高配当株式の、地域ごとの比率や銘柄数は不明です。
SBIアセットマネジメントによると、「SBIアセット独自の基準に基づき銘柄の選定およびポートフォリオの構築を行います。」とのことです。
日本株については内容が公開されているため79銘柄であることがわかりますが、米国株・欧州株・新興国株の内容は不明です。
比較対象として、eMAXIS Slim全世界株式などの、時価総額加重平均型の全世界株インデックスであれば以下のような比率です。
eMAXIS Slim全世界株式の銘柄数は、約2,900銘柄と十分に分散されています。
- 投資対象の国:先進国(23カ国)と新興国(24カ国)
- 投資銘柄数:約2,900銘柄
- 世界の株式の時価総額のうち、約85%をカバー
では、SBI全世界高配当株はどうなるのでしょうか?
- eMAXIS Slim全世界株式のような、時価総額加重平均型の投資割合になるのか?
- 米国株、欧州株、新興国株の銘柄数は?
- 十分な分散がされるのか?
目論見書や運用報告書が発行されてから判断したいですね。
結論
SBI全世界高配当株ファンドに関する私の結論はこちら。
- 「全世界の高配当株に、低コストでこれ一本」はかなり魅力的
- コストが低く、悪い投資信託ではない
- そもそも高配当株投資をしたいのか?を考えて投資すべき
- 運用報告書が出るまでは様子見
- 否定はしないが、おすすめもしない
私は以前から
低コストで優良な、全世界株高配当株ファンドが出たら投資したいのに、なかなか出ないなあ…
と思っていました。
なので「求めていた投資信託が、やっと出た!!」という嬉しい気持ちです。
なので心理的には前のめりで投資したい気分です。ただ、冷静に考えると不明点が多すぎるので、歯を食いしばって様子見している状態です。
ちなみに、類似商品として「アムンディ-(アムンディ・インデックスシリーズ)オールカントリー・高配当株」がありますが、こちらは以下のような投資信託です。
- MSCI ACWIの中から、高配当な銘柄のみを抽出
- 信託報酬:年率0.165%以内
- 隠れコスト:不明
- 設定日:2024/06/28
個人的には、アムンディーよりはSBI全世界高配当株式の方が良いかなと思います。どちらにせよ、様子見です。