こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。
Youtubeの視聴者さんから、twitter(X)でリプライをいただきました。「これってふゆこさんのLINE公式でしょうか?なんだか怪しい気がして…」とのことです。ご報告ありがとうございます。
送られてきたサイトがこちら。
これ、私じゃないです…。画像は無断利用です。おそらくこちらは投資詐欺です。
今回はこちらのサイトを詳細に見て論破していきます。何が危ないのか具体的に解説します。
- このサイトのヤバいところ
- 最新の詐欺手口3選
- 投資詐欺に遭わないための対策
さて。ここまで聞いて、以下のように思ったからもいらっしゃるでしょう。
「なんだ、今回は投資詐欺の記事か。自分は儲けたくて投資をやるから、儲けられそうな記事を見たいんだよね。投資詐欺にはきっと自分は引っかからないし、今回の記事は見るのはやめておこう!」
気持ちはとってもわかります。
でも、そういった姿勢が危険なんです。
詐欺する側は一枚上手です。そのうえで、皆さんが考えていることを逆手に取ったような詐欺の手口っていうのが今メインなんです。それがすごく恐ろしい所です。
実際、投資詐欺の被害や相談の件数は年々増えています。
ですので、
- 生活が破綻するような大きな損をしないために
- 自分の生活を守り、堅実に投資をしていくために
解説していきますので、みなさまが資産を堅実に増やす一助になれば嬉しいです。
↓この記事の動画版はこちら!
このサイトのヤバいところ
では、このサイトをざっと見ていきましょう。
まずここですね。
「彼」って誰?というか、私はこんなことを言った覚えはありません。
こういう詐欺ページの巧妙なところは、導入部分に関してはそんなにおかしなことは書いていないことです。なので、引っかかる人が出てきてしまう。
「大賛成です」とか買いてありますが、これも言った覚えはないです。賛成してません。
私は、仮想通貨で稼ぐ人もいるとは思っていますし否定はしませんけど、初心者さんには仮想通貨をオススメしません。
- 詐欺が多い
- 法整備が不十分
- 税負担が大きい
- 値動きが激しい
仮想通貨について勉強したい人が勉強するのは良いんですけどね。仮想通貨自体が詐欺というわけではないです。
そしてコレですね。
私は秒速で1億円稼ぐらしいです。
1日86,400秒なので、1日で8兆6,400億円稼ぐということです。すごいですね、私。私ってそんなに稼いでたんですか?知らなかったです。
マーク・ザッカーバーグの資産は8兆5000億円で、長者番付で15位です。
なので、私はマーク・ザッカーバーグを抜かして、世界の長者番付で15位ですね。やったー。わーい(棒読み)
※私は1億円を稼いだことはありません。つまり、ここには根も歯もない嘘が書いてあります。
そしてこちらの様に、LINEへ誘導されています。
「先生のLINEを追加すれば無料で参加できます」と書いてありますが…
先生って誰?
LINEに登録すると、こんな文章が送られてくるそうです。こちらは別の視聴者さんから頂いた画像です。ご報告いただきありがとうございます。
完全に私になりきっていますね。許さねぇ。
これ、私じゃないですからね。要注意です。
私が優良だと思う株は、すべて動画で紹介しています。そもそも、「優良株を受け取る」っていう表現もおかしいですよね。
投資は、金融庁から登録を受けている証券会社や銀行で口座を作ってやりましょう。
それ以外の個人などを経由した投資は詐欺である可能性が高いので、要注意です。
投資をやるなら、人気No.1とNo.2のSBI証券と楽天証券がオススメです。初心者が投資をやるなら、このどちらかにしておけばまず間違いはないと言われています。
- SBI証券 おすすめ!
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
投資デビューにおすすめ!ネット証券最大手。取引手数料業界最安クラスで、個別株、インデックスファンド、ETF等幅広く投資可能! - 楽天証券
公式サイト:https://www.rakuten-sec.co.jp/
初心者にも操作しやすい画面!楽天経済圏のポイント投資でお得に資産運用。米国優良個別株・ETFへ手数料最安クラスで投資ができる!
↓返事をすると、こんな文章が送られてきたそうです。
北村って誰?
おそらくこの「北村」が先生なんですかね?
まあ、北村っていうのもどうせ偽名でしょうけどね。実在さえしない人物かもしれませんね。
全国の真っ当に生きている北村さんも悲しんでいますよ。こんなことをしないで、真っ当に稼いだ方が良いですよ。
↓偽物です。許さねぇ。
もしLINEをご存知の方は、↓ここから通報をお願いいたします。
でですね、このサイト、「完全無料」「無料」と至る所に書いてあります。
「あ、無料なら優良なのかも、詐欺じゃないのかも」って思ってしまった方もいらっしゃると思うんですけど、
- 私の画像を無断で使った上に
- 私が言っていないことを言わせている
という時点で、嘘満載なわけですね。嘘満載なので、「完全無料」も嘘でしょうね。
こんなサイトをつくる人が、ただのイタズラでやっているわけがありません。
十中八九、金儲けのためです。
考えられるのは、例えば以下の様なケースです。
- 「稼げる金融商品」と銘打った詐欺商品を買わされる
- プレミアムセミナーと称して、受講のためにお金を払わされる
- 情報は無料だけど「投資商品の購入に手数料が必要」と、高い手数料を支払うことに
この様にお金を支払うことになり、お金が戻ってこなくなり、後から詐欺と気づくケースですね。
で、この「満足度93%以上!」の画像なんですけど
すごく信頼度高そうなことが書いてある画像ですよね。まあでもこの画像自体が嘘である可能性が高いです。信頼するに値しません。
ということで、
このサイトは私は全く関与していませんので、登録は絶対にしないでください。詐欺である可能性が高いです。
もし見つけた方は、可能であれば通報してください。
危険な言葉3選
では、次に最新の投資詐欺について解説していきます。
詐欺の可能性が高い危険な言葉3選がこちら。
- 「必ず儲かる」「上場確実」
- 「元本保証で高配当」
- 「特別に紹介」「未公開」
順番に解説していきます。
①「必ず儲かる」「上場確実」
投資詐欺ではよく
- 「必ず儲かります」
- 「上場確実」
- 「元本保証」
という言葉が使われます。言葉だけでは引っかからない人も多いですが、追加で
- 実際に儲かってる人を連れてきたり
- 運用総額がプラスになってる画面を見せてきたり
ということをされると、信じてしまうケースがあります。
投資の超基本として、株式や債券、投資信託は元本保証ではありません。
つみたてNISAやiDeCoで扱っているのはほとんどがインデックス投資です。「まっとうな投資(インデックス投資)」と「詐欺やぼったくり投資」の違いはこちら。
- 手数料が安い(0.3%以下が優良)
- 歴史が長い 長いもので200年
- 運用会社がまとも
- 法整備がされている
- 手数料が高い 1%以上
- 歴史が短い
- 運用会社は聞いたことがない、個人にお金を預けて運用してもらう
- 法整備はされていない
こちらを参考にしつつ、危ない投資を避けることで、資産が大きく減る可能性を避けることができます。
②「元本保証で高配当」
「元本保証で高配当」も、よくある投資詐欺の言葉です。
昔からある詐欺手法で、ポンジ・スキームがあります。ポンジ・スキームについて知っておくだけで、詐欺予防にもなります。
優良な高配当の投資信託はこういう仕組みになっています。
例えば、配当利回り4%の高配当株ファンドを100万円買う場合
- 楽天証券やSBI証券などの証券会社を通じて、100万円分購入
- 運用によって、元本とは別に4万円(100万円の4%)が配当金として発生
- 自分の口座に振り込まれる
という仕組みです。
一方、ポンジスキームは以下の様な仕組みです。
ポンジスキームは、100万円を受け取って、運用しません。例えば「配当利回り20%」という詐欺商品なら以下の様な流れです。
- 利回り20%の投資商品を100万円分購入
- 運用せずに、100万円のうち20万円を配当金として横流し
- 投資した人は「ちゃんと配当金がもらえるなら信頼できる」と投資金額を増やしたり、他の人に紹介する
- 投資金額が増えたところで、詐欺師は受け取ったお金を持ってトンズラ
- 結局、100万円が20万円になってしまった…
という手口です。
1920年に詐欺師のチャールズ・ポンジさんが始めたので「ポンジスキーム」と呼びます。
そもそもなんですけど、投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェットでさえ年間の平均利回りは15%と言われています。資産は1016億ドル。日本円にして11兆円です。ヤバすぎ。
なので「15%以上の利回りを元本保証で!」なんて事が仮にできるんだとしたら、その人はウォーレン・バフェット以上に有名になっているはずなんですよ。
でも有名になっていない。ということは、嘘なんです。
ウォーレンバフェットさんみたいな一握りの天才は置いておいて、私たちのような凡人は以下のリターンが妥当です。
- 高配当株投資なら平均で年率約4%
- インデックス投資なら平均で年率約6%
これを見て「あれ、米国債って満期までもてば元本保証で年利5%なんじゃないの?」「米国債も詐欺なの?」と思った方もいらっしゃると思います。しかし、米国債にもリスクがあります。
2023年10月現在、「世界で最も安全な資産」と呼ばれている米国債は、ちゃんと満期までもてば年利5%で元本は戻ってきます。しかし「アメリカが破綻すれば元本は戻ってこない」「ドル円が変動すれば損をするかも」というリスクもあります。
米国債をSBI証券などの真っ当な証券会社で買うのは詐欺ではありません。
正直なところ、「リスクを負いたくないけど高リターンが欲しい」と思いますよね。でも現実としては、投資にリスクはつきものです。
「極端に年率の高い元本保証」はその時点で怪しいです。
③「特別に紹介」「未公開」
「特別に紹介」「未公開」といった言葉も注意です。
投資商品を紹介されたとき、私たちは「有名じゃない投資商品は怪しいんじゃないか?」と思ったりしますよね。こういった被害者の心理を考えて作られたのがこの「特別に公開」「未公開」という言葉ですね。
- 「すごく良い内容なので、一部の方にしかご紹介していないんですよ」
- 「あなたなら安心して買っていただけると思いまして。いかがでしょうか」
といった言葉をかけて、納得させて売ろうとします。
こういう言葉にも注意が必要です。
代表的な手口
次に最近の手口についてです。
- 役割分担ストーリー
- 「金融庁です」←嘘
- 「被害損失取り戻せます」←嘘
順番に解説していきます。
①役割分担ストーリー
これは「劇場型詐欺」と呼ばれるものです。演劇の様に、詐欺グループが役割分担をするんです。
たとえば、以下の様な流れです。
ふゆこファンド買いませんか?儲かりますよ。満足度93%!金融庁公認で、有名企業も参加!利用者様の資産が1年で5倍に!
うーん、ちょっと考えます
(儲かりますよって詐欺でよく使われる言葉だな、怪しいかも)
(でも資産増やしたい…)
ふゆこファンドについてご存じでしょうか?弊社が高額で買い取りを行っております!
あれ?
怪しいって思ってたけど、他の業者が高額で買い取るって言ってるし
結構確実に儲かりそうだな、これ。買っちゃおうかな~
業者Aさん、50万円分買います!
ご利用ありがとうございます。
業者Bさん、ふゆこファンドを売りたいんですけど…
…。
あれ?業者Bさんと連絡がつかない!
業者Aさん!先ほど購入したふゆこファンドなのですが、やっぱり払い戻しできませんか?
…。
業者AもBも連絡がつかない!
俺の50万円はどこに?
これが劇場型詐欺です。
詐欺グループも、こっちが詐欺を警戒してるのは分かってるんですよね。
その上で「ストーリを仕組んで確実に儲かりそうに見せる」という巧妙な手口をつかってきます。
- 電話だけでなく、ネットやパンフレットも
- 実在する企業名をかたって信用を高めたりもされている
「このパンフレットは作りがしっかりしてるし詐欺じゃないかも」
「有名な会社が書いてあるし、信頼性あるのかも…」
という考えも危険です。
②「金融庁です」←嘘
「公的機関装い詐欺」というものです。シンプルに嘘ですね。
先ほどの「劇場型詐欺」の再現では、最初に業者Aがこんな事を言っていました。
ふゆこファンド買いませんか?儲かりますよ。満足度93%!金融庁公認で、有名企業も参加!利用者様の資産が1年で5倍に!
でも、これは全部嘘ですので信じないでくださいね。
- 「金融庁から認可を受けた投資です」
- 「警察からの依頼で」
- 「金融庁の〇〇部です」
といった文言で、公的な機関を装うタイプの詐欺です。
これについてははっきりと金融庁のページに書いてあります。
投資の勧誘で「金融庁です」と書いてあったら要注意です。
③「被害損失取り戻せます」←嘘
「被害損失回復型詐欺」というものです。
過去に詐欺被害があった方に「その損失、取り戻せますよ!」と言って近づきます。
先ほど「劇場型詐欺」にあった犬君の例で説明しましょう。
業者AもBも連絡がつかない!
俺の50万円はどこに?
「投資詐欺 返金」で検索…
相談してみよう…
被害に遭われたのですね。心中お察しいたします。
その損失、取り戻せる可能性があります。
え、本当ですか!
ただ、手数料が必要にはなってしまいます。こちらも慈善事業ではありませんので…。
あるいは、手数料の代わりにこの優良投資商品を購入していただければと思います。
わかりました、よろしくお願いいたします!
ご利用ありがとうございます。
と、お金の支払いをさせて、トンズラです。
結局、
- 被害損失は取り戻せない
- 手数料や、実態のない商品を買わされてさらにお金が減る
という結果に。
弱みに付け込んだ、最悪の詐欺ですよね。
投資詐欺を知ることが資産形成につながる
投資詐欺には皆様、本当にお気をつけください。
「秒速で1億円稼ぐ女」って肩書き、なんなんですかね。一周回って笑えます。
今回紹介した、投資詐欺がこちら。
こういった売り文句は詐欺商法の可能性が高いため、取引しない事を強くオススメします。
- 「必ず儲かる」「上場確実」
- 「元本保証で高配当」
- 「特別に紹介」「未公開」
- 役割分担ストーリー
- 「金融庁です」←嘘
- 「被害損失取り戻せます」←嘘
このような勧誘を受けた場合には、
- 金融庁金融サービス利用者相談室に伝える
- 証券取引等監視委員会情報提供窓口に伝える
- 最寄りの警察署に相談
といった対策をしてください。(出典:金融庁)
警察に相談するのは何も恥ずかしいことではありません。「詐欺じゃないかもしれない」と思っても、怪しいと思ったら相談してみてください。