こんにちは!ふゆこです。
FIRE界隈で有名なこの本。
そしてこの図。
つまり、あなたの年収が5万ドルであろうが50万ドルであろうが関係ないのです。重要なのはあなたの貯蓄率だけです。https://diamond.jp/articles/-/236816より引用
実際に私も計算してみたところ、
新たな発見がありました!
「なんでFIREに収入は関係ないの?」
と思っていたのですが、計算したら理由がわかったので、説明します。
しかも なんと…
本の付録に記載の数式に、誤りがあるのを発見しました!
※2022年11月追記:現在は誤りが修正されているようです!
- リタイアまでの年数に、収入が関係ない理由を説明
- 本に記載されている数式の間違い指摘
概要
最初に概要を説明します。
その後、具体的な数式変形を紹介します。
収入が関係ない理由→分母と分子の収入を約分できるから
<収入が関係ない理由>
- 数式上、収入が分母と分子に出てくる
例の有名なグラフは
の方程式を解くことで、描くことができます。
総資産と生活費は次の様に表せます。
- 分母と分子に「収入」が出てくるため、約分できる
- 結果として、数式から「収入」が消えます
数式①、数式②の中には「貯蓄率」「投資リターン」「リタイア年数」が含まれています。
なので、リタイア年数は、収入は関係なくて、貯蓄率&投資リターンで表せるんです。
数式の誤りは、有名なあのグラフへの影響なし
本の付録に記載の数式に、誤りがあるのを発見しました!
<グラフの数式の誤りって大丈夫なの?>
- 本に記載のグラフ(↓のグラフ)は正しい数式で描かれている
- 間違えているのは、付録の数式
↓付録(https://www.diamond.co.jp/go/pb/fire.pdf)のp.3 数式Bです。
↓こっちが正しいです。
の様に、rが入るのが正しいです。
誤った数式でグラフを書くと、青線の様になってしまいます。
誤った数式だと
貯蓄率80%、投資リターン8%でも、
リタイアまで25年かかることになってしまいます。
FIREの民、涙目。
こんな鬼畜数式じゃなくて良かったですね…。
ちなみに私(ふゆこ)は
貯蓄率68%です!
8~13年だから、40歳までにリタイアできそう。
20代の一般会社員ですが
30歳までに1000万貯まりそうです。
↓そんな私の節約・貯金方法をまとめた記事もあります。
付録って何?
本の最初に「JL・コリンズ による 序文」があり、
序文の最後に
本文中、かっこで番号があるものは、原注があります。付録と併せて、
https://www.diamond.co.jp/go/pb/fire.pdf
よりダウンロードいただけますのでご活用ください。
「FIRE 最強の早期リタイア術」より引用
と書いてあります。
この付録のp.3 数式Bに、グラフを表すための数式について書かれています。
数式詳細説明
グラフを導出するには、数式を解いていく必要があります。
その詳細の説明がこちらです。
4%ルールを適用
早期リタイアして、嫌いな仕事から永遠におさらばするために必要な金額を計算するには、単純に年間の生活費に25をかければいいのです。
「FIRE 最強の早期リタイア術」より引用
から、 <4%ルール>
を計算すればよいという事になります。
これらを 収入、貯蓄率、投資リターン、リタイア年数を使って数式にできれば、
方程式を解くことができます。
<数式で表したい>
- 生活費
- 総資産
文字の説明
文字は付録(https://www.diamond.co.jp/go/pb/fire.pdf)と揃えます。
・収入 = A
・投資リターン = r
・貯蓄率 = S
・リタイアまでの年数 = N
とします。
生活費を数式で表す
生活費は簡単です。
例えば
収入100万の人の貯蓄率が10%の場合、
貯蓄額(投資額)は90万円
生活費は10万円です。
(収入)×(1-貯蓄率)
が生活費です。 <生活費を数式で表す>
総資産を数式で表す
総資産を数式で表す
資産を貯めると、総資産額は下記の様になります。
総資産額は、下記の前提で計算されています。
<前提>
- 毎年固定額(収入×貯蓄率)を総資産額に追加
- (翌年の総資産額) = (前年の総資産額) × (1+投資リターン)
例としてはこんな感じです。
・100万円を毎年総資産額に追加
・投資リターン4%の場合
これを文字であらわすと、
になります。
数式を変形
このままだと分かりにくいので、式変形します。
↓式変形(ついでに6年目も追加)
ここで、数式の法則性に気づきました。
どこかで見たことある…!
数学の公式との共通点を見つけました。
係数が同じです。
これを利用して、式変形するとこうなります。
<総資産額を数式で表す>
25 = (総資産)/(生活費)を計算
求めた3つの数式を組み合わせます。 <4%ルール>
<生活費を数式で表す>
<総資産額を数式で表す>
以上の3つの式を組み合わせるとこんな感じです。
分母と分子にA(収入)があるので、消します。
収入額(A)がリタイアに関係しないのは、ここで約分されるからですね。
↓式変形
ここからは、logの取り方で数式の見た目が変わります。
数式の意味は同じなので、どちらでもOKです。
パターン①本と同じ方法
の両辺のlogを取ります。
底は何でもいいです。
↓式変形
↓式変形
<リタイア年数と貯蓄率の関係式>
・投資リターン = r
・貯蓄率 = S
・リタイアまでの年数 = N
なので、
縦軸をN、横軸をSとすると
グラフが描けます。
パターン②logの底を(r+1)にする
からの式変形で、
を利用します。
↓式変形
<リタイア年数と貯蓄率の関係式>
・投資リターン = r
・貯蓄率 = S
・リタイアまでの年数 = N
なので、
縦軸をN、横軸をSとすると
グラフが描けます。
グラフ作成ソフトに入れると
↓の様になりました!
本と同じ図になりました!
わーい!
数式の間違い
数式(誤)
↓付録(https://www.diamond.co.jp/go/pb/fire.pdf)のp.3 数式Bです。
赤く色を付けたrが、次の式では消えています。
数式(正)
※2022年11月追記:現在は誤りが修正されているようです!
rを入れた、↓の式が正しいです。
<リタイア年数と貯蓄率の関係式>
・投資リターン = r
・貯蓄率 = S
・リタイアまでの年数 = N
なので、
縦軸をN、横軸をSとすると
グラフが描けます。
式について書きましたが、
むしろ私が間違えている可能性もありますので
ご指摘ありましたらよろしくお願いします~。